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1.~5.『黒百合/Fritillaria camschatcensis/ユリ科バイモ属』

今朝、いちばん好きな黒百合が咲いた。
毎年少しずつ迎える。
どの黒百合がどの時期に此処へ来たかも憶えている。
個体差に幅がある植物のような気がしてならない。
うなじにさっとひと刷け...紅を宿したもの。
弁端に苔を抱え込むもの。透き通るもの。
光を受け入れ編笠模様に交差するもの。
葉に斑点を散らしたもの。
流れる墨を葉先へ落とすもの。
今日は部屋と坪庭を右往左往しながら汗を流した。
一日中黒百合の事だけ考えて過ごしたんです。
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〜 G d D 〜

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或る日少年は学校から帰り誰もいない部屋のTVをつけた。
煤けたブラウン管の向こう側で哭いている女がひとりいた。

少年はランドセルを肩からおろしTVの前に座った。
頬を伝い流れ落ちる涙を拭いもせず静かに。
瞼を腫らし流れ落ちる涙を拭いもせず強く。
夕刻の部屋は仄暗くフラッシュだけがその部屋を包んでいた。
少年はただ訳も分らず行方を見つめ続けた。
嗚呼...大人の女はこうして哭くのだ...と思った。
大人の女は男のためにこうも変わるのだと知った。

のちに少年は大人になった。
数年を経て大人という枠の世界に身をおいた。

かつての少年はまだ生きている。
かつてブラウン管の中で哭いていた女も生きている。
それぞれに身を置く世界は違えども共に生きている。
それは同じ時代に生きているという残酷な神のなす悪戯。

少年は女の行方を決して忘れはしなかった。
少年は青年を経て。女はおんなを経て。
共に髪に白いものが混じる年齢に達していた。

少年は青年期に女の言葉や台詞を追い続けた。
寝る暇もなく移動しつづける間も付き人はつけず。
己で髪を結い己の感性のままにドレスを選ぶ。
馴れ合いになるのは嫌だと語る。
自分に与えられた仕事は断らないと語る。
私は男のひとが好きだから結婚はしないと語る。

少年は所謂オッサンと呼ばれる年齢に達していた。
街を歩き 電車に乗り 与えられた仕事をこなし。
くたびれて書店へと通い くたびれては紙の匂いを求めた。
花に水を遣り お湯を沸かし くたびれては針を落とした。

少年がかつて観た会見は ヤラセだというゴシップも後になって知った。
けれどそんなことはどうでもいいことだった。
女が熱い涙を流したことは事実だった。
少年が胸を焦がしたことも事実だった。

かつての少年の家には たくさんの女が出入りしていた。
少年よりもずっと年上で 優しくもしたたかな女たちだった。
したたかでありながら気だてもよく明るい女たちだった。
一号はもちろん、二号...三号。零号さえいたかもしれない。
わたしはとても可愛がってもらったのを憶えている。

けれど少年が初めて『おとなのおんなのひと』と意識したのは
会った事もないブラウン管の向こう側で座って哭いていたひとだった。
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このアルバムを手にしたのは20代半ば頃だったと記憶している。
私は作家でTVを観、監督で映画を観、作詞家で曲を探し、作曲家でレコードを買う。
そんな変な癖がある。90年代...筒美京平氏の仕事が再評価されつつあった時代だった。
このレコードも随分探し回ったが プレス数が少ないのか なかなか出会えずにいた。
私は細野晴臣氏の創る...所謂、『歌謡曲』と呼ばれる音楽が今でも大好きだし、
TIN PAN ALLEYが全面参加した同時期の『アワー・コネクション』も愛聴盤である。
このアルバム『FANTASY』は出会ってから10年以上経った今でもよく聴いている。
アルバム名にたがわず なんとも不思議な浮遊間あふれる力強い1枚である。
筒美京平氏のシングル盤(/B)もすんなり。(強いて云うならface-1 track.5は浮いている)
このアルバムの為に書き下ろされた数曲は他に追随を許す事のない真新しいもの。
face-1*face-2の共に後半を飾る『霧にまかれて』と『つむじ風の朝』。
この両曲は私のなかでは既に殿堂入りのプログレである。是非単独で再発を願う1枚。
矢野誠氏のアレンジも実に素晴らしい。ちなみに氏は 矢野顕子さんの最初の旦那さま。
ジャケット・ライナー、共に写真は篠山紀信氏。
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『FANTASY/いしだあゆみ』*〜YS-10133-J/NIPPON COLUMBIA〜1972.12*
face-1
1.雪の景色(橋本淳/三原綱木/矢野誠)
2.愛の芽ばえ(橋本淳/矢野誠/矢野誠)
3.しあわせ(橋本淳/矢野誠/矢野誠)
4.かりそめの恋(橋本淳/三原綱木/矢野誠)
5.愛よ行かないで(橋本淳/筒美京平/高田弘)
6.霧にまかれて(橋本淳/岩沢幸矢/矢野誠)
face-2
1.絵本の中で(橋本淳/筒美京平/筒美京平)
2.オー・マイ・ライフ(橋本淳/日野原幼紀/矢野誠)
3.白いしあわせ(橋本淳/筒美京平/筒美京平)
4.絵がかけたなら(橋本淳/岩沢幸矢/矢野誠)
5.つむじ風の朝(寺田柾/日野原幼紀/矢野誠)
6.ブルー・パール(橋本淳/筒美京平/筒美京平)
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face-2~track 5.{つむじ風の朝/作詩/寺田柾}

つむじ風の朝に
紋白蝶の羽が飛ぶ
こらえた怒りが ただひとつ
つむじ風の朝に
紋白蝶の羽が飛ぶ
こらえた怒りが ただひとつ

くぐりぬける 海の底
何もかも なくなって
消えたあの虹 ア......

この道は この道は いつか来た道

つむじ風の夜に
紋白蝶の羽が飛ぶ
やさしいふるえが ただひとつ
つむじ風の夜に
紋白蝶の羽が飛ぶ
やさしいふるえが ただひとつ

くぐりぬける 闇の底
何もかも なくなって
消えたあの時 ア......

この道は この道は いつか来た道

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私は自分の目でみたものしか信じない。
人づてに聞いた話も信じない。
風の噂も信じない。
形あるものしか信じない。

愛は目に見えないもの。
風は目に見えないもの。

けれど...愛は人が心を惹かれ動かされ、
それぞれお互いが何かしらの行動に出て生まれ育まれ育つもの。
つむじ風は枝葉を...砂をさらうことによってその存在を見せる。
身を以て体感したことだけが必ずしも真実とは限らない。
けれど身を以て体感したことがいちばん 「より真実に近い」...はず。

G d D

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